Posts

Showing posts from January, 2020

Taipei Grand Mosque

Taipei, Taiwan : 台北・台湾  台湾最大級のモスクで台北市内中心にある大安森林公園すぐそばに建つ。サウジアラビアなどの中東諸国の援助もあり、1960年4月に完成した。このモスクは文化的、歴史的価値から市定古蹟にも選ばれている。荘厳な雰囲気を醸し出すデザインは、台北を代表する建築物となった中正記念堂や圓山大飯店を手掛けた台湾の建築家である楊卓成氏により設計され、イスラーム建築と彼の作品の特徴である鉄筋コンクリート建築を美しく融合させている。それは、四角い塔に乗った2個の小ドームからエントランスの3個のアーチと正面上部の白いモザイクをはめ込まれたアーチの意匠、両翼のアーチ、そして金のドームとその奥の高さ20mの2本の円柱のミナレットへと続き、それらの重厚な雰囲気をまとめた氏の手腕を感じさせる。正面の塔や縁に配された赤い大小の菱形のモザイクパターンはイスラーム文様ではなく台湾先住民の伝統文様ではないかと思うのだがどうであろうか。

National Central Mosque

Bangkok, Thailand : バンコク・タイ  バンコク郊外の水田の広がる県境付近の広大な土地に、金色のドームが輝く淡いピンク色のモスクがあった。国立モスク、国立イスラームセンターとなる施設なのであるが、たどり着くにはバンコクの市街地からは随分と遠く離れた地域となる。ここはバンコクではかなり大きいモスクになるかと思う。敷地のなかにはモスクや事務所棟、多目的に使えるホールがあり訪問当日は結婚式が開かれていた。モスクの手前は大きく芝生の広場が取られ、周囲も椰子などの樹木を美しく配している。長方形の礼拝堂は3層に分かれ、メインホールは入り口から階段を上った2階にあった。長方形の建物から少し離れて、タイではあまり見ないバルコニー下に鍾乳石装飾をもつ3本のミナレットが聳え、2階と橋で繋がっているという独特の形状をもっている。ミナレットは建物正面のメインエントランス側から向かって右に1本、左に2本とありデザインが左右で異なっており、右1本のみ大ドームと似た玉葱状のドームの飾りが付いている。メインホールは外部から熱を遮断して風が取り込めるように、開放的なアーチの壁造りになっており若干暗く感じたが、涼しく過ごせるようになっている。小鳥も飛び交う、南国らしい構造だ。ドームの内側は薄らとクリーム色に塗られているのみだが、頭頂部にかすかに8枚の花弁のような文様があるのが興味深い。