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Al-Sultan Muhammad Thakurufaanu Al-Auzam Mosque

Malé, Maldives : マレ・モルディブ  モルディブの首都に造られたイスラミックセンターとも呼ばれる5,000人の収容人数を誇るインド洋地域では最大級のモスク。形状は至ってシンプルでモスクとしては特に特定の様式を主張するようなデザインではなく、放射状の光線のような文様が入った、イーワーンにも見えるエントランスの大きなアーチとカリグラフィー、背後に金色のメインドーム1個と2階のメインの礼拝堂へ地上から続く幅のある階段構成されている。建物向かって左に独立してミナレットが1本建ちっている。それは3段のバルコニーをもち、鋸の歯状のデザインを纏い角柱から8角形へ、そして頭頂部のドームへ変化するデザインだ。見たところ礼拝者は正面エントランスの階段は使わず、横にある1階事務所側から内部の階段からアクセスしている。内部の階段を上がり礼拝堂の前に建つと、廊下との透かし彫りの扉を隔て、正面に緻密な木彫りの巨大なミフラーブが視界に入る。管理事務所からは、礼拝者がいるので、礼拝堂内で撮影はしないでほしいとのお願いがあったので礼拝堂には立ち入らず。礼拝堂上部のドームは白く塗られたものだったが、工事中のようで、見学の様子を見ていた礼拝者から、なにやら雨漏りがあるようで直しているんだとのことであった。

Al-Sheikh Qasim Bin Muhammad Al-Thany Mosque (Hulhumale Mosque)

Hulhumalé, Maldives : フルマーレ・モルディブ  モルディブは言わずと知れたリゾートの群島であるが、基本的に外国人の滞在する高級リゾートと一般の住民の生活は隔絶されている。このモスクは土地の僅かなモルディブの国策として埋め立てを拡張している巨大な人工島フルマーレにある。島は首都マーレから船で15分程、陸路でも橋が本島から繋がっている。島の名からHulhumale Mosqueとも呼ばれており、商店などが並ぶ繁華街近くの木立の中に建つ。モルディブでも大きなモスクのひとつでもあり、モスクは円形で三角形の集合体からできた金色のドームが覆うように載った構造である。ミナレットは礼拝堂本体の建物から独、立して僅かに離れていて、頭頂部にはドームと同じような三角形の集合体のデザインの小さなドームがある。ブルーの床と白い三角形の繰り返す構造からの幾何学文様、三日月のような形状に切り取られた2階のバルコニーと大きな吹き抜けが織りなす空間が壮大で、ドームを外から見るのと内部は相当違った印象であった。

King Salman Mosque

Malé, Maldives : マレ・モルディブ  1万人の収容人数を誇るモルディブ最大級の現代建築のモスク。ドームではない鋸の刃のような独特の錐状の屋根をもち、首都マレの人口ビーチ横に海を臨んで建てられている。サウジアラビアのSalman bin Abdulaziz Al Saud国王からの寄付で完成し、その名を冠した。最終的なデザインはトルコの建築事務所であるBütüner Architectsである。元々のデザインはマレーシアのNRY Architectsがモルディブ伝統建築をモチーフに創り上げたところ、建設の遅延から円錐形の屋根やイスラームの五行を表す5本のミナレットなどの要素を、トルコ側が引き継いで造られた(それについては後々揉めていることがニュースになった)。長らく開いているのかよくわからない状況であったのだが、2024年現在は礼拝所として開放されている。あまり大きく見えないが、6階建てでメインの礼拝堂は階段を登った2階にあり、その他会議場のような多目的ホールやと図書館などが付帯したイスラームの複合施設となっている。

Old Friday Mosque

Malé, Maldives : マレ・モルディブ  ディベヒ語では「Hukuru Miskiiy」と呼ばれており、モルディブ最古のモスクであり、マレの史跡となる歴史建築でもある。珊瑚石(石灰岩)でできたクリーム色の壁と石彫り、内部の緻密な深い茶色の木彫り、灯台のような形の太い円柱状の縞模様のミナレットと、特徴のある要素をもつ。モルディブの海を訪れる際、マレ市内を観光で巡る機会もあまりないかとも思うが、歴史建築に興味があるのならモスクの天井や柱や壁、ミフラーブ等のデザインはなかなかの見どころではないかと思う。修復とメンテナンスされているので外見からはあまり古さは感じないが、細部からは十分に長い歴史を感じられる。白い中庭には墓地と幾つかの歴代スルタンの霊廟が並び、モスクの礼拝堂は段々になった金属製の屋根の細長い建物である。起こりは1153年にスルタンであるMohamed Ibn Abdullahによってモルディブで初めてのモスクが造られ、その後現在のモスクの原型の建造が1656年に開始した。円柱状の大きなミナレットは1674年に完成し、以降モスクは幾たびか改装・修復されて今に至る。