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Satuk Bugra Han Mosque

Bishkek, Kyrgyzstan : ビシュケク・キルギスタン  ビシュケク市のはずれ、中低層のアパートが続く景色の中に大きなモスクが現れる。トルコの支援によりKyrgyz-Turkish Manas Universityの敷地内に2012年に建設が始まり、2016年に完成した。4,000人を収容するという大きな礼拝堂は典型的なオスマン様式のデザインで造られ、3個のバルコニーの付いた59mもの高さの2本の鉛筆型のミナレットをもつ。内装も中央アジアの伝統様式は感じられず、ストライプのアーチやステンドグラスの配置など、まったくトルコのモスクのデザインだ。モスクの名称はテュルク系王朝のカラハン朝の始祖であり君主の名から取られた。

Almaty Central Mosque

Almaty, Kazakhstan : アルマトイ・カザフスタン  アルマトイ市内の大通り交差点に面して建ち、建物のバランスに比べると大きめの金色に光るドームが目立つ。大小計2個のドームと4隅に4本の短いミナレットをもち、外側にある1本のメインのミナレットは47mの高さがある。白い大理石で造られたペルシア様式のモスクは通りに沿って横に長く、ドームとミラーブは交差点側にあり、その反対側に青地に白い文字で描かれたカリグラフィーで飾られた大きなイーワーンがある。据えられたドアをくぐると、すぐに対面のミフラーブまで側廊を携えた細長い通路状のホールがまっすぐに続くという独特な構造になっている。キリスト教会を訪れたときに感じる距離感がこのモスクにもあった。

Hazrat Sultan Mosque

Nur-Sultan (Astana), Kazakhstan : ヌルスルタン (アスタナ)・カザフスタン  ヌルスルタン(アスタナ)市新市街にあるカザフスタン最大級のモスク。1個の高さ51m大ドームと9個の小ドーム、77mの高さの4本のミナレットをもち、館内は3層で構成されている。側壁の巨大なイーワーンにはペルシャ様式を感じるが、旧来の伝統的な中央アジアのモスクと異なり、外壁はほぼ白く、黒、黄色、わずかにアクセントの淡いグリーンを使用している。アラビア半島の湾岸諸国にありそうなモスクのデザインに独特のカザフ文様を組み合わせているのも特徴的だ。内部の装飾にもカザフ文様が使用され、ドームの内側でそれを見て取れる。

Baiken Mosque

Almaty, Kazakhstan : アルマトイ・カザフスタン  2014年に完成したアルマトイ市内はずれの交差点に立つモスク。名称は、旧ソビエト連邦時代のカザフスタン元首・バイケン・アシモフを偲んで付けられたという。金色に輝くドームと4本の高いミナレットをもち、建物は6階建てで3,000人を収容できる。外装はシンプルなベージュでアーチを支える柱には伝統的なカザフ文様も見られる。内装は全体に淡いグリーンを用いて、ミフラーブに外装と同様にカザフ文様を装飾にあしらっている。青く塗られたドームからはシャンデリアが釣り下がり華やかな印象だ。

Imeni Makhmuda Kashgari Mosque

Bishkek, Kyrgyzstan : ビシュケク・キルギスタン  2017年に完成した、2層の礼拝室で5,000人を収容するという、ビシュケクでも最大級のモスクである。11世紀にキルギスタンに住んでいたという言語学者、マフムード・カーシュガリーの名が付けられた。ファサードはクリーム色とこげ茶色のコントラストが美しい立体感のある植物文様のアラベスクで覆われている。デザインは東方アジアのイスラームとアラブのデザインを合わせ、石を切り出したそうだ。内装も植物文様をふんだんに使っていて、ドーム内側の格子状に区切られた文様は見事だ。

Nur-Astana Mosque

Nur-Sultan (Astana), Kazakhstan : ヌルスルタン (アスタナ)・カザフスタン  ヌルスルタン(アスタナ)市内の中心にある、2008年完成の金色に輝くドームと白く細身の4本の高さ63mのミナレットをもつ大モスク。その高さは預言者ムハンマドの生涯を終えた年齢である63歳を象徴しているという。礼拝堂内部は5,000人の収容人数を誇る。外見は非常にシンプルであるが、内装は豪華で、格子状の柱の装飾とドームとそこから下がるランプの円の調和が見事だ。

Sulaiman-Too Mosque (Osh New Mosque)

Osh, Kyrgyzstan : オシュ・キルギスタン  聖山スレイマン・トーの麓にある、4本のミナレットと銀色に鈍く光るドーム、1,000人を収容できるという礼拝堂のあるキルギスタン第2の都市オシュ最大のモスクである。その姿は背後に聳え立つ岩山の崖と雲低い青空に良く映える。一帯は世界遺産に登録され、このモスクのある麓からは予言者スレイマンをたどる聖地巡礼の遊歩道があり、その道は背後の岩山の頂きまで続いている。礼拝堂のドーム内側の頂点に向かう多数の線のデザインは、「ユルタ」と呼ばれる現地の伝統的な遊牧民が使う移動式住居の天井を模しているのではないかと感じる。