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Alaca Imaret Mosque

Thessaloniki, Greece : テッサロニキ・ギリシャ  オスマン帝国時代に建造された、ギリシャ国内にほぼ原形を保ったまま現存するあまり多くはないイスラーム建築である。デザインは伝統的なオスマン様式で造られ、格子模様であったミナレットはギリシャ時代になり破壊されたため崩れた土台以外は残っていない。オスマン帝国を引き継ぐトルコではビザンチン時代の正教会はモスクに転用されている。対してギリシャでは国内に残るオスマン帝国時代の建造物は基本的に廃墟のように放置か倉庫・美術館などの別の用途に転用されている。お互いの感情を察するとなかなか第3者の視点では言い切れないことも多いが、このモスクも一度美しく修復を受けアートに展示などにも利用はされたものの、現在は他あるイスラーム建築と同じくほぼ放置された状態である。公園と駐車場に囲まれており、外装だけ見に行くことは現在可能。メインドームは2個あり、ポルティコの小ドームは5個。メインドームを挟んで小ドームが2個づつ並んでいる。見慣れない煙突状の突起が側面に3本見えるのは、おそらくモスクの名前になった、「Imaret=慈善事業の食事を提供する施設」からなのではないかと思う。

Yeni Mosque -Thessaloniki-

Thessaloniki, Greece : テッサロニキ・ギリシャ  ギリシャ北部の港湾都市に残る歴史建築で、ムーア、ゴシック、六芒星とイスラーム建築のドームが融合したような折衷のデザインが目を引く。重厚な設計はイタリア人建築家のVitaliano Poselli。オスマン帝国時代のテッサロニキで数々の建築作品を手掛けていた。元々はユダヤ人のイスラーム改宗者コミュニティのもので、オスマン帝国の終焉以降、ギリシャ時代には使われなくなってしまった。最近では倉庫として使われたり、展示などのイベント時に開放されたりしていたが、ようやくイード(ラマダン明けの祝祭)に開放され、教徒が礼拝に訪れることになった。ただし、現在はまた閉鎖してしまっているので、次の機会はまだ不明なである。市内から離れているのでここまで見学に来る人はいないかと思いきや、数組の観光客がわざわざ立ち寄っていた。情報では平日は開いているともあり、どうやら混乱しているようである。