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Asfi Mosque

Lucknow, India : ラクナウ・インド  バラ・イマームバラと呼ばれるイスラームの複合建築群を構成する内の一つの建造物がこのAsfi Mosqueである。北インドの中都市ラクナウはインドの中でもイスラーム教徒が比較的多く、この場所以外でも周囲でイスラーム建築が多く見られる。このモスクはアワド太守時代のアーサフ・ウッダウラによってムガール様式で建造され、2本のミナレットと3個のドームをもち、雄大で見るものを圧倒させる。非ムスリムのインド人観光客も多数訪れていた。

Baiturrahman Grand Mosque

Banda Aceh, Indonesia : バンダアチェ・インドネシア  インドネシアの中でも敬虔なムスリムの住む地域として知られるアチェ州の州都バンダアチェの歴史的なモスクである。原型は1612年に当時の王(スルタン)によって建造され、途中オランダ軍からの攻撃で損傷しその後再建された。その後の増築で現在、7個のドームと礼拝堂正面の庭に建つ1本の大ミナレット・7本の礼拝堂の小ミナレットで構成された現在の型となった。黒いタイルで覆われたドームと白い外壁が印象的なデザインでムガール様式の影響を受けている。礼拝以外にもムスリムの観光客が多数訪れていた。

Nur-Astana Mosque

Nur-Sultan (Astana), Kazakhstan : ヌルスルタン (アスタナ)・カザフスタン  ヌルスルタン(アスタナ)市内の中心にある、2008年完成の金色に輝くドームと白く細身の4本の高さ63mのミナレットをもつ大モスク。その高さは預言者ムハンマドの生涯を終えた年齢である63歳を象徴しているという。礼拝堂内部は5,000人の収容人数を誇る。外見は非常にシンプルであるが、内装は豪華で、格子状の柱の装飾とドームとそこから下がるランプの円の調和が見事だ。

Ali Pasha Mosque

Sarajevo, Bosnia and Herzegovina : サラエヴォ・ボスニア ヘルツェゴヴィナ  サラエヴォ市内のオスマン帝国時代の建築が多く残る旧市街から少し離れた場所にこのモスクはある。中低層の建物や新しいショッピングモールなどが建つエリアであるが、このモスクだけは広く緑地が取られ樹木が立ち並ぶ中で静かに佇んでいる。オスマン帝国時代の高官であるハディム・アリ・パシャが名の由来であり、オスマン様式で建築され1561年に完成した。1本のミナレットと1個の大ドーム、回廊の上部に3つの小ドームをもっている。ボスニア内戦時に損傷を受けたがその後改築された。メインのドームの内側を飾る装飾はなく、白く塗られたドーム周囲に窓枠とそれを模ったデザインの枠があるのみ。控えめなデザインが美しい。

Zahir Mosque

Alor Setar, Malaysia : アロースター・マレーシア  タイ国境に近いマレーシアの中都市アロースター、中国系の比較的多いマレー半島西海岸に於いてマレー系ムスリムの人口が多い街だ。この街の中心に、黒いドームと白いミナレットのムガール様式で造られたこのモスクがある。1912年建造に建造されたという。端整なデザインと色使いで、街のランドマークとしてだけでなくマレーシアを代表する美しいモスクとしても有名だ。礼拝堂を取り巻く通路は、白とグレーだけで構成されたムガール様式のアーチで装飾されている。

Grand Mosque

Kuwait City, Kuwait : クウェートシティ・クウェート  7年の歳月を経て1986年に完成した1万人を収容するクウェート最大のモスク。74mの1本のミナレットと高さ43m、直径26mのドームをもつ。礼拝堂内部は4本の柱で支えられ、ドームの周囲は4個のシャンデリアと、クウェートの海と砂漠をイメージにした青と金色で装飾された壮大な造りだ。祈りの方向を示すミフラーブは幾何学的文様のクーフィー書体で書かれたクルアーンとモザイクのタイルで飾られている。礼拝堂外の通路に下がる黒いランプはシリアからの品だという。内部は要所ごとに非常に見所のある装飾が多い、手の込んだ造りのモスクである。

Heydar Mosque

Baku, Azerbaijan : バクー・アゼルバイジャン  2014年完成の、アゼルバイジャン元大統領の故ヘイダル・アリエフの名を冠した巨大なモスク。聳え立つ95mもの高さの4本のミナレットをもち、メインドームは高さ55m、サブドームは35mの高さを誇り、シルヴァン・アブシェロン様式の石造りの装飾を用いている。外壁は石のもつ微妙なベージュ色の差だけで構成され、複雑な装飾を一段と際立たせる。日々の礼拝で訪れる信者のために1階の礼拝室は常に開放されているが、2階のメインのドームがある礼拝堂は通常閉じられている。メインドーム内側は白く、頂点は花の文様の形に切り取られた細工があり珍しいデザインだ。

Sulaiman-Too Mosque (Osh New Mosque)

Osh, Kyrgyzstan : オシュ・キルギスタン  聖山スレイマン・トーの麓にある、4本のミナレットと銀色に鈍く光るドーム、1,000人を収容できるという礼拝堂のあるキルギスタン第2の都市オシュ最大のモスクである。その姿は背後に聳え立つ岩山の崖と雲低い青空に良く映える。一帯は世界遺産に登録され、このモスクのある麓からは予言者スレイマンをたどる聖地巡礼の遊歩道があり、その道は背後の岩山の頂きまで続いている。礼拝堂のドーム内側の頂点に向かう多数の線のデザインは、「ユルタ」と呼ばれる現地の伝統的な遊牧民が使う移動式住居の天井を模しているのではないかと感じる。

Klang Mosque (Pattani Central Mosque)

Pattani, Thailand : パッターニー・タイ  仏教徒が最大の人口を占めるタイに於いて、タイ深南部3県に限っては人口の約80パーセントをムスリムが占める。このモスクは3県のうちの一つであるパッターニー県の県庁都市・パッターニー市の名の通り中心にある。くすんだ緑色の大小複数のドーム、4本のミナレット、オレンジ色のタイル、丸い窓の装飾は美しく可憐なイメージだ。周囲の椰子の木は熱帯の雰囲気を強く醸し出す。ムスリムの間でも観光地として訪れるモスクとして有名なようで、記念写真を撮っている人々が多かった。内部へは立ち入っておらず画像のドームは入り口ホール上のもの。

Mohammed Al-Amin Mosque

Beirut, Lebanon : ベイルート・レバノン  琥珀色の石壁と青いドームの色調が特徴のオスマン様式のモスクで4本の72mの高さのミナレットをもつ。故ラフィク・ハリリ首相の尽力で建造され、彼の暗殺後2008年になって公開された。外壁の装飾は少なくシンプルで直線的な面で構成されており、洗練された印象を与える。礼拝堂内部は外見と打って変わり荘厳で、緻密なオスマン様式のドームのパターンに目を奪われる。設計はレバノンの建築家Azmi El Fakhouri氏によるもの。