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Showing posts from April, 2024

Secretariat Mosque

Hyderabad, India : ハイデラバード・インド  Hussain Sagar Lake湖畔に近いSecretariat地区にある2023年に公開されたモスクである。開発で壊された「Masjid-e-Hashmi」と「Masjid Dafatir-e-Mautamadi」の2箇所のモスクの代替としてテランガーナ州政府によって新しく建造された。華美な装飾はなく、8角形の台座をもつ玉葱型のドームと純白の外壁が青い空によく映える。エントランスから礼拝堂への通路はゴシック建築で使われるバットレス(控え壁)が並ぶ、インドのモスクでは見かけない現代建築風の要素もある。中庭は通路を挟んで反対にあり、外からは見ることはできない。北端の礼拝堂・通路・エントランス・ミナレットと続く棟と離れて、南端に別棟のドームがある礼拝堂があり、前述の「Masjid-e-Hashmi」と旧名が壁に書かれている。

Rustem Pasha Mosque

Istanbul, Turkey : イスタンブール・トルコ  モスクの周囲は巨大なバザールに面しており、初めて訪れた時は一体どこがモスクの入り口なのか分からなかった。幾人かの礼拝者達が小さな入口から階段へ向かうのを、人混みのバザールの通路で見かけて付いて行き、やっと訪れることができた。狭い階段を登り抜けると突然視界が広がり、2階の細く長い中庭へ導かれる次第だ。1階のバザールから中庭への通路は両端に2箇所。モスクは意外にも大きく、傾斜のついた庇に乗った5個の小ドームのポルティコが現れる。イズニク地方の青い花模様のタイルで飾られており、非常に美しい。青いタイルはファサードだけでなく、礼拝堂内部の柱や壁やミンバルにもびっしりと貼られており、必見。土台の建物は長い月日が経っている感じがするがモスクは清潔にメンテナンスされている。伝統的、典型的なオスマン様式の建築で、鉛筆型の1本のミナレットをもつ。オスマン帝国時代の天才建築家であるミマール・スィナンの作品で、モスクの名称は建立の依頼を受けたオスマン帝国政治家のRustem Pashaより採られた。

King Salman Mosque

Malé, Maldives : マレ・モルディブ  1万人の収容人数を誇るモルディブ最大級の現代建築のモスク。ドームではない鋸の刃のような独特の錐状の屋根をもち、首都マレの人口ビーチ横に海を臨んで建てられている。サウジアラビアのSalman bin Abdulaziz Al Saud国王からの寄付で完成し、その名を冠した。最終的なデザインはトルコの建築事務所であるBütüner Architectsである。元々のデザインはマレーシアのNRY Architectsがモルディブ伝統建築をモチーフに創り上げたところ、建設の遅延から円錐形の屋根やイスラームの五行を表す5本のミナレットなどの要素を、トルコ側が引き継いで造られた(それについては後々揉めていることがニュースになった)。長らく開いているのかよくわからない状況であったのだが、2024年現在は礼拝所として開放されている。あまり大きく見えないが、6階建てでメインの礼拝堂は階段を登った2階にあり、その他会議場のような多目的ホールやと図書館などが付帯したイスラームの複合施設となっている。

Baitul Mukarram National Mosque

Dhaka, Bangladesh : ダッカ・バングラデシュ  メッカの聖殿カアバを模した、4万人もの礼拝者を収容できる、首都ダッカを代表する巨大モスクである。全体のデザインは連続した尖頭アーチをモチーフに使い、ムガール様式も意識して造られている。1階もまた、ほぼ全てが巨大なマーケットになっており、商店で埋め尽くされているのには驚いた。運営事務所は1階にあるが、モスクや中庭などの礼拝の施設は全て台座上になった2階にある構造になっている。礼拝堂には3個のアーチとドームのあるポルティコが、メトロの走るTopkhana Road面した側と市場Bangabandhu Aveに向かう広大な中庭側の2箇所にある。角丸長方形のバルコニーが層になった礼拝堂上部にはドーム状の文様が入るが、実際はドームはなく礼拝堂の建物は正にカアバの様な直方体の形状である。通常の日々の礼拝でも、沢山の人々が礼拝堂内には入らずに、中庭で礼拝をしているのが見える。国立競技場に沿って中庭が造られているため、緩くカーブの続く、美しいフォルムのアーチで造られた回廊が続く。ミナレットは1本、中庭の一番端の重厚な巨大アーチのゲート側に建つ。完成は1968年、バングラディシュ独立前の東パキスタン時代の建築であり、設計はパキスタン人建築家の故Abdulhusein Meheraly Thariani氏。