Baitul Mukarram National Mosque
Dhaka, Bangladesh : ダッカ・バングラデシュ
メッカの聖殿カアバを模した、4万人もの礼拝者を収容できる、首都ダッカを代表する巨大モスクである。全体のデザインは連続した尖頭アーチをモチーフに使い、ムガール様式も意識して造られている。1階もまた、ほぼ全てが巨大なマーケットになっており、商店で埋め尽くされているのには驚いた。運営事務所は1階にあるが、モスクや中庭などの礼拝の施設は全て台座上になった2階にある構造になっている。礼拝堂には3個のアーチとドームのあるポルティコが、メトロの走るTopkhana Road面した側と市場Bangabandhu Aveに向かう広大な中庭側の2箇所にある。角丸長方形のバルコニーが層になった礼拝堂上部にはドーム状の文様が入るが、実際はドームはなく礼拝堂の建物は正にカアバの様な直方体の形状である。通常の日々の礼拝でも、沢山の人々が礼拝堂内には入らずに、中庭で礼拝をしているのが見える。国立競技場に沿って中庭が造られているため、緩くカーブの続く、美しいフォルムのアーチで造られた回廊が続く。ミナレットは1本、中庭の一番端の重厚な巨大アーチのゲート側に建つ。完成は1968年、バングラディシュ独立前の東パキスタン時代の建築であり、設計はパキスタン人建築家の故Abdulhusein Meheraly Thariani氏。
訪問:礼拝時間以外は閉鎖しているが、メトロ路線側の礼拝堂へ上がる階段手前の事務所で尋ねたところ、ガイド付きで内部を案内された。誰もいない時間で撮影できたが、礼拝時間になれば特に断りはなくとも反対側のSouth Gateの大きな門から中庭へは入ることはできる。
撮影:外観・内装ともに制限なし。