Tesvikiye Mosque
Istanbul, Turkey : イスタンブール・トルコ
瀟洒な洋館のような趣のある、アルメニア人の建築家Krikor Balyanによって造られたネオバロック様式のモスクである。ファサードのコリント式柱頭の4本の柱と頭上のペディメントに掲げられたオスマン帝国の国章が印象的だ。1階左右端の表玄関の扉の上の紋章は国章の一部、アラビア文字の署名である。ミナレットもトルコのオスマン様式のモスクで一般的なものと一味違う、バルコニーは鍾乳石模様でない彫刻が施され、先の尖った鉛筆状でない丸みを帯びた段の飾りのようになっている。Balyan家は西洋建築の技術をオスマン帝国に持ち込んで多数の宗教建築や公共施設を造った多数の建築家を生んだ建築家一家でなのであるが、その一人であるKrikorも、このモスクをイスラーム文化とネオバロック様式の折衷でデザインしている。礼拝堂内部はトルコのモスクは外見を地味に、内装を飾り付けるのが常であるが、ここは伝統的なタイルの花柄で覆いつくすようなものではなく金色をふんだんに使った豪華なもの。特にミフラーブ周りは金を使いバロック様式の建築の外観のようにデザインされていて、しかし派手な煌びやかさではなく重厚感のある美しいものだった。
ロケーション:メトロM2号線に乗りOsmanbey駅下車。Rumeli通りを歩いて10分。
訪問:入口でスタッフへ声をかけ、許可を得て内部を訪問した。
撮影:外観・内装ともに制限なし。ドーム直下まで撮影可能。